河津とも表記するようです
この仮面はこの世に未練を残し水死した男を表しているのだそうです
何かのいきさつで目を閉じられる前の死体を見たことがある方には
この仮面の壮絶な生々しさがお分かりになるのではないでしょうか
私はこの作者は間違いなく死体を観察していると思います
でも死後何日も経った水死体ではなさそうです
能という演劇の扱うお話はお腹にズドーンとこたえるものが多いですね
今日は縁起でもない話ですみません でも能楽がそのような性格を持っているのです
- 2018/08/29(水) 00:00:00|
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中国のかね金山(きんざん)※の麓、揚子(ようず)の里に、高風(こうふう)という大変親孝行の男が住んでいました。ある晩のこと、高風は、揚子の市でお酒を売れば、富み栄えることができるという夢を見ます。夢のお告げに従って、お酒の商売をしたところ、高風はだんだんとお金持ちになっていきました。
高風が店を出す市では、不思議なことがありました。いつも高風から酒を買い求めて飲む者がいたのですが、いくら酒を飲んでも顔色の変わることがありません。高風が不思議に思い、名を尋ねると海中に棲む猩々だと名乗りました。
その日、高風は、酒を持って潯陽の江のほとりへ行き、猩々が現われるのを待っていました。そこへ赤い顔の猩々が現われます。猩々は友の高風に逢えた喜びを語り、酒を飲み、舞を舞います。そして心の素直な高風を称え、今までの酒のお礼として、酌めども尽きない酒の泉が湧く壷を贈った上で、酔いのままに臥します。それは高風の夢の中での出来事でしたが、酒壷はそのまま残り、高風の家は長く栄えたといいます。まことにめでたいことでした。
【The能com】さんの演目辞典:猩々 より引用
- 2018/08/18(土) 00:00:00|
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能面の飛出の一。たけだけしい神威を表し、「嵐山」「賀茂」「江島」「国栖くず」などの後ジテに用いる。 → 飛出
*大辞林 第3班より
天神のが付くので菅原道真ゆかりの神を表しているようです。
- 2018/08/12(日) 00:00:00|
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【痩男】とは殺生の咎で地獄に落ち冥界を彷徨う男 なのだそうです
能楽というと幽玄という言葉のイメージが先行し何か非常に抽象的にヒトの営みを表現するものと勝手に思い込んでいたのですが
具体的な人間の有様に対する観察が本当に深く鋭いと思います
登場人物の多くが怨霊と化していたり 最早祟り神であったりする悲劇が多いように思うのですが
主たる鑑賞者庇護者の中世武士たちに支持を受けていたということにも驚かされます
悲劇というのはともすれば行政民政の不備を嘆く時の政権批判と受け取られかねない
世阿弥の流罪は何が本当の理由だったのか観阿弥世阿弥没して後も悲劇が守られ伝えられたことは本当に幸いなことです
- 2018/08/06(月) 00:00:00|
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