スケッチブック展が終わってから岩城島に滞在していたのは次に紹介する作業をしていたからです。
初めて浄光寺を訪れた方は墓地の入口に据えられた大きめの造りで愛らしい表情をされた新しい感覚の六地蔵様が笑を向けてくださるのに気づかれるでしょう。

6体のうち真ん中の2体 They are put replacing with a thing before the repair
実はその後ろの茂みの奥に片隅に追いやられたかのような六地蔵様がいらっしゃいました。(現在移動)
初めて島を訪れてより、そのお祭りの仕方とあまりに無残な姿が気になっていました。
中には頭頂部に打撃を受けたらしく、頭が縦に3っに割れた後ズレてくっつけられているお姿もありました。
痛々しいこと限りありません。(写真下:向かって左から4体目)
ご住職も同様に感じておられ、檀家さんからも修理の声も上がっているとのこと。
そこで今回私が島に滞在し修理させていただくことになったのです。
修理前 before


何らかの理由で6体のうち5体が首と頭を破損し応急処置?をしてそのままになっていました
お祭りの場所も何か違和感があります
*向かって左端の地蔵尊は破損していません
In the middle of work

一旦頭部と胴体を取り外し割れた面(破断面)をきれいに出しました
ノミを入れる瞬間はさすがに恐れ多さに緊張しました
覚えたての地蔵菩薩真言を繰り返し唱えながら作業を進めました
修理後 after

破損前の優しく愛くるしいお姿が偲ばれるものになったと思います

修理前 before

修理後 after

修理前 before

修理後 after

修理前 before

修理後 after

修理後 after

修理前 before

修理後 after

修理前 before

修理後 after
これは境内にあった道祖神かと思われる石像です
こちらも修理させていただきました
男神の髷の部分が割れて安手のクリームサンドビスケットのように接着剤をたっぷり塗った後
きちんと圧を加えず歪んでくっついていました
破片を一旦外しきっちり合わせ直しました(修理前写真は破片を外したもの)

修理前 before

修理後 after
今回は着色して古色をだし修理箇所を紛れさすことはしませんでした
作業で一番大変だったのはモルタルや接着剤をきれいに剥がし接合面(割れた面)をクリーニングすることでした
なかには布皮革用ボンドがたっぷり盛ってあるものもあり、この作業が一番難航しました
破片は大きなもの以外はなくなっている箇所が多くあり、よく似た石を埋めて調整しました
*このような修理依頼があればお引き受けします
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Art Sumit on the 御山 11/17~12/1 香川県東かがわ市 白鳥神社北側
開催中!!
- 2013/11/24(日) 22:28:43|
- 石造物修理 Stone works repair
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