彫刻家の素描手帳 -Sketchbook by sculptor-

京都で彫刻家として活動しています。素描を主にお見せします。In Kyoto, working as a sculptor. The show mainly drawings.The one wants to look at a sculpture, please click the "sculpture" of the left category column. Thank you!

古美術研究 XVIII  ―東洋陶磁 Antique art study―Oriental ceramic ware

IMG_0032b_201506280543078ae.jpg

赤楽茶碗 銘「無一物」 長次郎  Red Raku tea bowl, 'Muichibutsu'  Chojiro
*頴川美術館 Egawa Museum of Art

千利休が直接指導し作らせたという長次郎の茶碗をまとめて見たことがあります
それまで私が古田織部をはじめとする大大名のお庭焼と収集品 著名実業家の数寄者の作陶や収集品からいだいていた茶道のイメージとまったく合致せずその変更を迫られて随分戸惑いを感じたものでした

なんの切れ味も鋭さも無く けれん味のない造形 愚鈍とまでは言わないものの・・・

不器用な人だけに許される 不器用な人が誠実に丹精込めて作り上げたときにだけ姿を「たまに」見せるある徳質―偉大なる凡庸 とでもいうような―
そんなことをひたすら感じていました

私はそもそも野上弥生子の「秀吉と利休」が千利休との出会いの始まりで
後代の小説や数寄者の行状を予備知識で入れてから長次郎の茶碗をまともに鑑賞したもので
それは茶道の成り立ちから言っても逆だったようです

大徳寺に残る茶室 長次郎の茶碗 手製の茶杓・・・・・・
千利休の理想とするイメージは私の中で未だまとまったものになりません
と いうか 実は特別な所など何も感じないのです
しかしそれこそが彼の理想であって―
千利休については「普通」や「平凡」「日常」を拠り所に探っていこうかと考えています
偉大な日常を見た者利休

樂美術館









関連記事
  1. 2015/03/16(月) 00:00:00|
  2. 古美術研究 antique art study
  3. | コメント:0
<<古美術研究 XIX  ―東洋陶磁 Antique art study―Oriental ceramic ware | ホーム | 梅の花 Plum Blossoms Ⅶ>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する